内閣府のスーパーシティ実現に向けた実証調査事業の一環としてつくば市において体験型XRコンテンツを配信

内閣府のスーパーシティ実現に向けた実証調査事業の一環としてつくば市において体験型XRコンテンツを配信

株式会社Psychic VR Lab

2023年1月11日 16時00分

株式会社Psychic VR Lab(所在地:東京都新宿区、代表取締役:山口 征浩、以下 Psychic VR Lab)とKDDI株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:髙橋 誠、以下 KDDI)は2023年1月10日から2023年3月31日まで、つくばセンター広場において、体験型XRコンテンツを配信します(以下 本取り組み)。この期間中、茨城県つくば市(市長:五十嵐 立青、以下 つくば市)をフィールドとして、スマートフォンやデジタルサイネージを通じて「50年後の未来都市」をコンセプトとした体験型XRコンテンツを視聴体験できます。

本取り組みはKDDIが内閣府から受託した「先端的サービスの開発・構築等に関する調査事業」(注1)の一環として、つくば市の協力のもと実施します。

体験型XRコンテンツイメージ体験型XRコンテンツイメージつくば市は、2022年4月に大胆な規制改革を伴ったデータ連携や先端的サービスを実現し、移動・物流、医療・介護、子育てなどさまざまな分野の地域課題を解決する「スーパーシティ型国家戦略特区」に指定されました。スーパーシティには、デジタルを通じて地域の個性を生かしながら地方を活性化し、持続可能な経済社会を実現するという「デジタル田園都市国家構想」を先導することが期待されています。

両社は本取り組みを通じ、都市連動型空間メディアの構築やXRテクノロジーを用いた新たなメディア・ユーザーインターフェースの社会実装にあたっての、制度・ルールの検討に取り組んでいきます。

  • 本取り組みの詳細

1. 背景・目的
今後、XRテクノロジーの進化や実在空間のデジタルツイン環境の構築により、都市空間をメディアとして活用できるリアルメタバースの社会実装が行われ、現地または遠隔地からバーチャル空間を通じて現実を拡張したコンテンツを体験できる場所が増加することが見込まれます。本取り組みでは、都市空間そのものを物理的な制約のないメディアとして扱いXRコンテンツを発信していく際に、屋外広告や公共空間の使用に関するルールなど既存の社会制度のなかで気を付けるべき点や、スーパーシティなどのまちづくりで都市連動型空間メディアを使う際の課題などについて検討します。

2. 概要
本取り組みでは、第一弾として、スマートフォン上のKDDI提供アプリ「5G XR VIEWER SATCH X powered by STYLY」(以下 SATCH X)やデジタルサイネージを通じて、「50年後の未来都市」をコンセプトとした体験型XRコンテンツを配信します。地上ではドローンや自動配送ロボットの運行や近未来的な建造物が緑と調和して立ち並ぶ姿、広場の地面には地下空間を活用した物流網が広がる姿を見ることが可能となります。

また、今後、本取り組みに加えて、ドローンの飛行経路を可視化した「空の道」や、学生が制作したNFTデジタルアート作品のXRコンテンツも追加していく予定です。

3. 詳細
・期間 :2023年1月10日から2023年3月31日まで
・場所 :つくばセンター広場
・利用料 :無料
・利用方法 :スマートフォンからSATCH Xを起動して、「開催中のイベント」から「スーパーシティつくば」を選択します。タイトル「50年後の未来都市」を選択して周囲の空間にスマートフォンをかざすことで、アプリが周囲の建物などの情報を読み取り、体験型XRコンテンツの視聴が可能となります。体験型XRコンテンツはつくばセンター広場にて視聴が可能です。

また、スマートフォンやSATCH Xをお持ちでない方も、つくばセンター広場を囲むペデストリアンデッキに設置してあるデジタルサイネージ(2023年1月23日設置予定)を通じて、体験型XRコンテンツを視聴いただくことが可能です。

(参考)

  • SATCH Xについて

SATCH Xは画像認識によるXRコンテンツ表示機能、QRコードリーダー機能に加え、マーカーレスの空間認識によるXRコンテンツ表示機能、一般のクリエイターが制作したXRコンテンツ表示機能を持った5G・XRビューワーアプリです。また「STYLY Gallery(注2)」をSATCH Xからシームレスに利用できるため、世界中のアーティストやクリエイターが作成した1万点以上の個性豊かなXRコンテンツの閲覧・体験が可能となります。本取り組みに向け、Google社が提供するARCore Geospatial API(注3)によるVPS(注4)機能を強化し、ユーザーは現実の風景に重ね合わさったXRコンテンツを自由な位置から違和感なく閲覧可能になりました。

  • KDDIの取り組み

KDDIはKDDI VISION 2030(https://brand.kddi.com/managementplan/kddivision2030/)を掲げ、中期経営戦略で2030年を見据えた事業モデルの創出に向け生活者目線に立った技術領域の研究を推進する「Life Transformation(LX)」に取り組んでいます。ドローンやメタバースなどの先端的技術を掛け合わせ、多様化が進む消費・体験行動に革新を起こす新たなビジネスの創出を目指しています。

(注1)2022年8月25日 ニュースリリース
内閣府のスーパーシティ調査事業に採択、8月25日から取り組み開始
~ドローンでPCR検体などを輸送、「空の道」をデジタルツインで可視化~
https://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2022/08/25/6220.html
(注2)株式会社Psychic VR Labが提供するXRコンテンツのギャラリー。
世界中のアーティストやクリエイターが制作したXRコンテンツ、XR空間の体験、共有ができる他、カメラ機能でVR空間内のお気に入りスポットの撮影しSTYLY Galleryへの投稿やSNSへのシェアなどが可能。コンテンツの体験は、VRデバイスの他、スマートフォンアプリやPCを使ったWeb視聴も可能。
(注3)ARCore Geospatial APIはデバイスのセンターデータと画像データを使用して、ユーザーの位置情報(経度、緯度、高度)を判断するVPSです。Googleのストリートビューで利用されているデータを元に位置情報の特定が可能となります。デバイスのカメラから周囲の建物などの情報を抽出し、カメラの向けられている角度や位置情報を高精度で取得が可能となる機能です。
(注4)Visual Positioning Serviceの略。スマートフォンのカメラなどで現実の風景を見た際、デバイスに映った画像を使用してユーザーの位置情報(経度、緯度、高度)をリアルタイムで特定する技術。