「CES® 2023」旭化成ブースに約1,700人が来訪 車室内関連技術やXR技術に注目集まる

「CES® 2023」旭化成ブースに約1,700人が来訪 車室内関連技術やXR技術に注目集まる

旭化成株式会社

2023年2月27日 11時00分

旭化成グループは、2023年1月5日(木)~1月8日(日)に米国ラスベガスで開催された世界最大規模の技術見本市「CES® 2023」に出展しました。自動車やコンシューマ・エレクトロニクス業界関係者など約1,700名の方がブースを訪れました。


主な展示
【Mobility分野】

  • コンセプトカー「AKXY2」

自動運転が普及した未来を見据えて作成されたコンセプトカー「AKXY2」を展示し、AKXY2が提示するモビリティの未来像に対して、多くの業界関係者から注目が集まりました。

  • 飲酒運転を防ぐアルコール検知センサー

米国では飲酒運転事故の死亡者が年間1万人を超えており※1、昨年成立したインフレ抑制法でも、飲酒運転を防ぐ技術の導入が義務付けられました。今回は、呼気に含まれるアルコールを数秒で自動検知できるハンドル組み込み型センサーをデモ展示しました。センサーとエンジンを連動させ、アルコールが検知されるとエンジンが停止するシステム「アルコールインターロック」への活用が可能です。

  • 車内置き去り防止システム

毛布などをかぶっていても複数人の微細な動きを同時に電波で検知することができるミリ波センサーや、シートの布地に内蔵されたセンサーによる呼吸・心拍の検知を展示しました。世界的に車内置き去り事故が問題となっている中、遮蔽物や死角があっても検知できるソリューションとして注目を集めました。

  • 車内の快適性を高めるロードノイズキャンセル技術

自動運転の普及により車内でエンターテイメントを楽しむニーズが高まっていくと考えられます。True Wireless Stereo (TWS) ヘッドホンなどで広く使われている「アクティブノイズキャンセル」の技術を応用し、走行中のノイズを低減する「ロードノイズキャンセル技術」をご紹介しました。

  • 次世代空調システム(HVAC)向け技術

HVACの進化やスマート化に貢献する技術を複数展示しました。
1.   HVACに使用されるインバータを効率的に制御し、省エネに貢献する電流センサー
2.   空間分解能が高く、複数人の呼吸の同時検知により空調機器の快適性向上に貢献するミリ波バイタルセンシングソリューション
3.   HVACの冷媒として使用される可燃性ガスを高精度に検知するセンサー
4.   空気質をモニターし、換気を自動制御することでエネルギー消費を最適化するCO2センサー 

本CO2センサーは超低電力でも動作するのが特徴です。今回はじゃがいも6個分から得られる微小な電力からCO2を測定するデモを行いました。

  •  リサイクル素材の使用率を高めた自動車内装材

自動車内装材に多く採用されている人工皮革製品の新ラインナップ「PURE」を展示しました。リサイクル率は既存製品の「AUTO」の45%から「PURE」では73%になりました。外観と性能を変えずに、リサイクル材の使用量を高めています。

【Home & Living分野】

  • AR・VR向けソリューションコンセプト

AR・VRの普及に向けて、バーチャルとフィジカルの体験をシームレスにつなぐアイデアをご紹介しました。

ARグラスのカメラブレ低減技術。スマートフォンカメラの手ブレ補正技術を応用して歩行時に発生する視界のブレを低減し、「AR酔い」を防止

超小型・超低消費電力の非接触式温度センサーを搭載したリストバンド型コンセプトデモ機。皮膚体温の変動を正確に測定し、フィットネスゲームなど運動を伴うAR・VR使用時のユーザー体験を向上させる

公共の場でのAR・VR使用を想定した指輪型インターフェース。付属のボタンにより人前でもさりげない操作が可能

  • 置き配の盗難リスク低減

非対面・不在時でも宅配物の受け取り・発送ができるシステム「スマートクローク・ゲートウェイ」を展示しました。今回はAI技術を用いた自律型移動ロボットとコラボレーションし、宅配物をロボットが受け取り自動で居住空間に運ぶというデモを実施しました。

  • クラウド型生鮮物流ソリューション

冷蔵設備がなくても48時間冷蔵状態を維持できる密閉ボックスを活用し、輸送する青果物の鮮度を予測しフードロスを削減するクラウドサービス「フレッシュロジ」を展示しました。

  • バイオマスを肥料源とする養液栽培システム「Nature Ponics」

Nature Ponics(ネイチャーポニックス)は有機物から養液を作り出すことで、化学肥料を使用しない水耕栽培を可能にするシステムです。本システムは有機物の分解に適した環境を構築し、独自のアルゴリズムを用いて自動で養液を製造します。有機物を利用することで環境負荷が小さく、持続可能な養液栽培を実現します。

今回の出展を通して得られた市場のニーズやお客様からのご意見を活かし、社会課題を解決するソリューション提供に向けてさらなる挑戦を続けてまいります。

出展内容についてはこちらでもご覧いただけます。
旭化成エレクトロニクス CES® 2023 ハイライト
https://www.akm.com/jp/ja/about-us/events-exhibitions/ces2023/

CES® 2023について
CES®は世界最大級のエレクトロニクス技術展示会であり、コンシューマー向けハードウェア、コンテンツ、テクノロジーなどのメーカー、開発者、サプライヤーが一堂に会し、世界のビジネスリーダーや先進的なイノベーターが業界の重要な課題に取り組む世界最大規模のイベントです※2。

※1 National Highway Traffic Safety Administration(米国運輸省道路交通安全局)より、2020年の死亡者数
https://www.nhtsa.gov/risky-driving/drunk-driving
※2 CES®は、Consumer Technology Association (CTA®)の登録商標です