VR社員総会にVRサイン『メタバース』が生み出す法人業務の形/NPO法人バーチャルライツ総会報告
- 2021.11.02
- VRイベント
- NPO法人バーチャルライツ, VR, XR, メタバース
VR関連NPO法人によるメタバース活用の事例
NPO法人バーチャルライツ
NPO法人バーチャルライツ(事務所:千葉県印西市、理事長:國武悠人、以下バーチャルライツ)は10月24日、世界初となる完全VR社員総会を開催しました。メタバース報道が過熱する中、法人レベルではどのような活用がなされているのか、バーチャルライツの先進的な取り組みをもとに紹介を行います。
- 世界初となる完全VR社員総会開催の背景
近年、VR機器の急速な普及や「メタバース」に関する報道の過熱により、メタバースの法人での利活用に関する注目が高まりつつあります。そのような中で、バーチャルライツは机上の空論だけではないメタバース活用を周知することを目的にメタバースプラットフォームである「NeosVR」にて世界初となる完全VR社員総会を開催し、事業決算報告を行いました。
- VR社員総会
総会招集通知には「開催場所:NeosVR」との記載がなされVRアバターの挙手で議決が採られたほか、VRサインによる議事録署名が行われました。遠隔での電子サイン行為となる「VRサイン」の有効性については所管庁である千葉県環境生活部県民生活・文化課NPO法人班から「本人と推定できれば問題ない」との回答を得ています。
総会審議事項については、全会一致で可決されました。
- 新しい法人運営の形
■ジェンダー・年齢にとらわれない働き方
バーチャルライツにおいて性別や年齢を意識する機会は非常に少なくなっています。役員などは法律上必要な範囲で情報が共有されることがあるものの、基本的に本人が呼ばれたい名前で活動ができる仕組みとなっています。ボランティアの採用についても性別や顔写真の情報を求めることは一切ありません。また、オンライン型という特性を活かして「アバターワーク」を実現しているため自由なジェンダー表現をしながら働くことが可能となっています。SOGI(性的指向・性自認)平等が叫ばれる現代において、自由な見た目で働けるというのはアバターワークのメリットの1つです。
■日々の業務はメタバースで
NeosVRをはじめとしたメタバースプラットフォームを活用することにより、会議などでのスムーズなコミュニケーションを促しています。
NPO法人は社会に開かれた組織であることが求められていますが、「実名でないと会員になれない」「会員になる方法が難解」「閉鎖的である」「役員・会員の高齢化」といった課題が指摘されています。バーチャルライツは、チャットコミュニティに入るだけで匿名でも参加できる「VR会員」という制度を設けることで、多くの市民の参画を実現しています。
■気軽に参加できるオンライン教育、講座
またメタバースを活用することでオンラインでのグループディスカッションなど、コロナ禍でも『密』な受講者コミュニケーションがとれるような環境づくりも行っています。
今後とも日々の業務の中で新しい法人運営の形を模索していく予定です。
- NPO法人バーチャルライツについて
VR文化とユーザー・クリエータの権利擁護と文化発信を主な目的として、議員や有識者を招いたVR文化カンファレンスや勉強会、文化発信イベントの開催、調査事業、官公庁・国会議員連盟への政策提言などを実施。会議やイベントはVRサービスやオンラインチャットツールを活用し、コロナ禍でも積極的に活動。2021年3月に設立総会をVR空間で行った日本初のNPO法人として認証・設立。2021年8月時点の会員数は450人。日本赤十字社東京都支部感謝状受賞。
理事長:國武悠人
事務所:千葉県印西市大塚三丁目22番地23
会員数:498人(2021年11月時点)
設立:2021年3月29日
公式サイト:https://www.npovr.org
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